第521話心理的な問題を抱えていて、自分の同類しか好きではない彼女

「レイナ、正気を失ったの? それとも何かの怪物にでもなったのか。どうしてそんなにおかしくなった? それとも、もうレイナですらないのか?」

レイナの兄は、甘やかされきっていた。

今この瞬間でさえ、彼はレイナを挑発しようとしている。

レイナは、この兄がどうしても許せなかった。

以前は兄がいなかった。家族が彼女を大切に扱ってくれたわけではないが、それでもたまには存在を認められることがあった。

だがこの兄が現れてからというもの、彼女は完全に「いなくてもいいもの」になった。

レイナは立ち上がり、前へ出た。

ためらいなく、兄の頬を平手で打った。

「よくも殴ったな! 俺は跡取りだぞ。媚びもし...

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